祇園祭の山鉾の中でも一番背の高い山鉾が長刀鉾です。その長刀鉾は山鉾巡行で毎年先頭を飾りますよね。
テレビの山鉾巡行中継を見ている時に、その長刀鉾に正装をした男の子が乗っているに気が付きましたか?
その男の子がお稚児さん(おちごさん)と呼ばれています。
お稚児さんには、神様の代わりに祇園祭を仕切るという大切な役割があります。
そのお稚児さんの選び方とかかる費用について調べてみました。
目次
祇園祭のお稚児さんはどうやって選ばれるの?
祇園祭ので注目を集めるお稚児さんはどうやって選ばれるのか?
気になりますよね。
公式的には「一般公募で長刀鉾町在住あるいは、関係のあるご家庭から、過去1年間にご不幸がなく8歳から10歳の男の子」が対象となります。
そして長刀鉾保存会で非公開の状態で選ばれているのです。
お稚児さんの選出と同時に稚児の補佐を務める「禿(かむろ)」と呼ばれる役の男の子を二人選びます。
お稚児さんに選ばれると、長刀鉾を所有する長刀鉾町と養子縁組の結納をかわして、形式上の鉾町の養子となるのです。
ここで疑問に思うのがなぜ養子になるのか?
本来ならば鉾に乗り込む子どもは、同じ町内から選出されなければならないというルールがあったのですが、昨今の少子化の時代に適切な子どもを見つけるのは困難です。
だから近隣まで範囲を広げて最適な子どもを選んで、形だけの養子縁組をすることになりました。
祇園祭のお稚児さんにかかる費用っていくらくらい?
祇園祭のお稚児さんに選ばれる男の子は、裕福なご家庭の子どもであることが多いです。
もしかしたらお金を出せばお稚児さんになれるのかなと思う人もいますよね。
実はお稚児さんになれば、かなりの費用負担があるのです。
まずは長刀鉾町への寄付金です。
他にも数多くの衣装代や、ハイヤー代、そして宴会の費用など様々な経費がかかります。
その総額は2,000万円にもなるとか…
このことがあるので、裕福なご家庭からというのも納得できますよね。
祇園祭のお稚児さん2019年が決まりました。
例年お稚児さんは6月の上旬に選ばれます。
2019年のお稚児さんは、中西望海くん(10)です。
中西くんは御室小学校の4年生。中西くんのお父様・中西英貴さん(47)<京菓子鼓月の社長さんです>は38年前にお稚児さんに選ばれていたそうです。
親子二代でお稚児さんってすごくご利益ありそうですね。
そしてお稚児さんの補佐役となる禿には、ノートルダム学院小学校の5年生・杉本崇晃くん(10)と朱雀第四小学校の4年生・竹内瑛基くん(9)が選ばれました。
2019年の祇園祭は3人で力を合わせて盛り上げてくれることでしょう。
祇園祭のお稚児さんの様子を動画で紹介
この動画はお稚児さんが鉾に乗り込む様子を伝えてくれています。
お稚児さんは「強力(ごうりき)」と呼ばれる男性に担がれて、鉾に乗り込んでいますよね。
実はお稚児さんは公の場所では地面に足をつけてはいけないという決まりがあるのです。
他にもお稚児さんのお世話を出来るのは男性のみなので、お母さんですら近づくことができないそうです。
お稚児さんになるということは、ステータスであると同時に大変なのことなのですね。
まとめ
祇園祭のお稚児さんは、非公開の場所で裕福なご家庭から選ばれることが多いです。
それはお稚児さんが負担する費用が、庶民レベルではないからですね。
古き伝統行事を後世にまで伝えるためには、それなりの覚悟がないとだめなのですね。
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